昭和45年竣工の5階建ての空きビルを旅行者向けのゲストハウスへ改修する浅草橋のリノベーション計画
元々の建物は、
1階:駐車場
2階:事務所
3階〜5階:住居
という複合用途。
100m2を超える簡易宿所(ゲストハウス)の用途変更は、確認申請をする必要があり、そのためには、既存建物の法的適合性を証明する必要があります。それには建築確認申請証と建物完成後に行われる完了検査済証が必要ですが、この建物は完了検査を受けておらず、検査済証もありませんでした。
完了検査済証のない建物を、法的適合性を担保して、用途変更する方法は、少々長くなるので、今回は、リノベーション前後のビフォー・アフターをご覧ください。
まず、1階から
完成後の1階外観。2階から上階がゲストハウスですが、1階はカフェとフロント機能となっています。
リノベーションは、駐車場でした。図面上は店舗でしたようですが、駐車場として賃貸されていました。上部のヨコシマの外壁の内部はシャターボックス。
内装はほとんどせず、塗装のみ。1階は現状に必要な鉄管で配線と配管。
天井は張らないのでこのまま露出。塗装のみとなります
新築であれば、電気配線であれば適当な箇所に穴を開け、貫通させるのですが、リノベーションで天井も張らない設定であれば、天井に照明をつけたり、非常用照明、感知器があれば、配管は必要となります
シャッターは錆びており、再生は不可能。
新たに店舗用のアルミサッシを取付。
色は、「黒」
選択肢としては、「白」「茶」「アルミ」等々ありますが、内部から見たときに、黒が一番存在を消します。
1階厨房部分
厨房配管を収めるため、既存床面の上に排水管を設置して、コンクリートを打ちます
コンクリート打設 床面からにょきにょき飛び出している配管は、給排水管。
厨房内は排水口を床面に設け、床勾配も付けます。
完成形。ゲストルームフロント兼カフェ
カフェとゲストルーム(簡易宿所)の経営が別だったり、営業時間が違っていたりすると、簡易宿所申請や営業上、様々問題が、出てきたりしますが、今回の場合は、一緒となっています。
簡易宿所のフロントの位置は、様々制約があり、飲食店の申請からも、その点指摘を受ける場合もあります。