ときめくか?ときめかないかは別として、家づくりのテーマで「片づけ」は最大のテーマの一つだと思います。断捨離も、するにしろしないしろ、家を設計する際、今住んでいる家の状況はお聞きしますし、新しい家でどんな暮らし方をするのか?行動パターンによって、その場所に必要な収納の種類とその量は決まってきます。
収納を作った分だけ、モノは確実に埋まりますので、収納を作れば、居住スペースはなくなりますので、毎回、施主との方々と打ち合わせを繰り返しながら、その適正量を探っていきます。
鈴木信弘著「片づけの解剖図鑑」は設計者目線で、適正な場所に必要な収納を作り出す方法が書かれています。
例えば、
玄関の最小幅1515mmは2人が並べる最小幅。
壁に下足箱が必要なら+360mmで、
コートを収納するスペースなら+600mm等々
モノが納まるための寸法を示しながら、その量と生活する上での行動から、収納するスペースを提示しています。
設計者目線は、少々慣れないかもしれませんが、要はそこで起きる全てのことを考え、家具や窓の位置を同列に扱いながら、デザインしていきます。
「心地よい住まいを作り出す仕組み」
サブタイトルに込められているように、収納を適材適所に配置することにより、心地よさが生み出せるのだと思います。
そんな考え方に触れられる一冊です。