台北にも団地はあります。
台北の松山空港の滑走路に近づくと、密集した建物の上に被さるトタン屋根ばかりです。東京に比べて圧倒的に集合住宅の割合は高いです。
台北の歴史を紐解くと、国民党が台北を臨時首都に定めた以降、人口が流入し、各地に「眷村」や戦後の混乱期に「違建住宅」が建てられていったという。
1975年に「国民住宅条例」が制定され、政府が直接建設に関わるようになり、各地に「国民住宅」が建設されている。
この1981年完成の「成功国宅」も国民住宅の一つであり、元々は大規模な眷村があったと聞きます。面積5.7ha、2005年のデータで7898人、2937世帯もの大規模な団地です。住棟は凹凸を繰り返しながら繋がり、スーパーマーケットや市場、幼稚園等も含み、近隣住区論とスーパーブロックの概念が持ち込まれいるとのことです。
北側より、正面にそびえる凸凹の建物
中央の広場と高層棟
ここは台湾。よく見る拡張ユニットが取り付けられる開口部
いかにも、団地 集合ポスト
高層棟がにょきにょき
低層部の大きな軒 雨のシーズンには欠かせないスペース
渡り廊下 この広場は歩車分離しているが、いざという時のためか?
低層部分は店舗が連なる
市立の幼稚園 夕方でお迎えの時間だったようです
歩車分離がされているので、住戸の足元は歩行者空間。子どものための遊具もあり、車道が路駐空間になっている台北の街角とは違う寛げるスペースが広がります
住棟見上げ 黒い部分はエクスパンション
出窓のみならず、拡張の意欲は、迫力あり
掲示板
近隣の不動産屋の店頭ポップ このあたりは台北の中でも高級住宅街
住棟がエクスパンションを介して帯のように連なり、歩車分離が徹底し、中心には店舗等、生活利便施設が立地。建物の建ち方は日本とは違いますが、近隣住区の典型的な事例をみれますね。