東京 大森の建築家兼宅地建物取引士が語る、不動産探し&家づくりのコト

ペレットストーブ〜ショールームを施主と一緒に見に行く(1)

新しい住宅の設計が始まりました。

今回は、ご要望の住宅設備にこだわりが多く、プランの提案とともに、その設備類を設計の過程で様々見に行くことも、テーマとなっています。

今住んでいる環境で使っていない設備でもあり、「あったらいいなぁ」という願望と「使い勝手はどうなの?」という心配を実際に見ることで、新しい生活で不可欠なものか判断してもらうためでもあります。

初回は、「ペレットストーブ」です。

ペレットストーブは、間伐材や製材の端材を粉砕、圧縮成形し、燃えやすい固形状の燃料で、これを燃やして、暖を取る暖房器具です。

※↑燃えカスの隣の固形物がペレット

ペレットはモーターで自動的に投入され、燃焼の排気はファンにより、屋外へ煙突を通じて廃棄され、ストーブ本体の輻射熱やファンによる暖気により、部屋を温めます。

着火は、自動的に点火される製品と自分で着火する製品もあります。

製品は、日本国内製造のものや輸入品もあります。デザインもシンプルすっきりしたものから、薪ストーブっぽいものも様々です。

ペレットストーブを選ぶポイントは?

ペレットストーブを製造している会社も様々であり、輸入している代理店も数多くあります。

デザイン、性能等々、選ぶ基準はたくさんありますが、何がポイントか?考えてみました。

  • メンテンナンス体制

ペレットストーブは、薪ストーブと違って、ペレット供給のモーター、ファン等々、電気系統の機構があります。「動くもの」については、壊れる恐れがあります。その時の部品のストック及びメンテナンスの体制は、やはり製品及び代理店の対応によって違います。同じ商品でも代理店の対応も違う場合もありますので、その点どこから買うのか?というのもチェックすべきことでしょう。

  • 本体がどのくらい熱くなるか?

ペレットストーブは、石油ストーブ同様、エアコンとは違い、火を扱います。ストーブ内部に炉があり、熱くなる部分もあります。炉のある内部に外側に鋳物のカバーが覆っている製品もあります。また側面に通気穴があり、内部構造の熱を逃す場合もあります。暖気が出て来る通風口まわりの熱さ等々、製品によりどこがどのくらい熱くなるかは、様々です。

ストーブを置く場所、周りの可燃物や壁から一定の距離を離すのはもちろんのこと、状況により周囲の壁の素材を不燃材に変える必要があるケースもあります。

小さな子どもがいる家庭では、周囲に防護柵を設ける必要なケースもあります。どこが熱くなるのか?購入前に確かめた方良いです。

また本体が熱くなるので、薪ストーブのように「やかん」や「鍋」が暖められるものもあります。ただペレットストーブは、薪ストーブほど熱量が多くないので、どのくらい熱くなるか?もし必要な場合は、実際に事前に確かめたほうが良いです

  • その他

リモコンの有無:大型の製品には付いているものもあります

炉の素材:セラミックとステンレスがあるようです

※炉の部分がセラミック製の製品

※炉の部分がステンレス製の製品

ペレットの貯蔵庫の大きさと消費量:ペレット消費量は凡そ1kg/1時間程度とのこと。家自体の断熱性能にもよりますが、どのくらい使うのか?ペレット補充、ストックスペースも考慮する必要があります。

気になるところは、デザインのみならず、自分自身の生活パターンにストーブがフィットするかどうか?です。

やはり実際に商品をみて、点火して、試してみるのが一番です。

是非ショールームや代理店に行き、幾つか商品を見てください。