「100ます計算」で知られている陰山英男氏。反復学習で基礎学力向上を目指す「陰山メソッド」確立し、教育者として、様々活躍されていますが、陰山氏が提唱している「子ども部屋」とはどんな部屋でしょうか?
中学生になると、部活や塾等、家にいる時間が少なくなり、暮らしの中での家の比重が少なってしまいますが、小学生の時こそ、家にいる時間も多く、子育てで「家」が一番効果を発揮するとのことです。「健康」は、規則正しい生活を身につけること。「つながり」は、家族が「家族」としての日常的な交流をしやすい環境づくり。「自立」は教育の最終目標であり、家事や習慣、大人なった時に必要なスキル。3つのテーマを促すアイデアがピックアップされています。
<まだ見ぬ世界を身の回りに置く>
<「調べる」がすぐできる空間に>
<いつでも数字に親しむ工夫を>
「ファミリーライブラリー」を提唱されています。親子のコミュニケーションの場であり、「学ぶ」環境をどのように取り入れるのか?生活するコト、ひとつひとつが子どもにとって「学ぶ」場であり、そのアクセスがしやすい環境創りとして、環境が行動を促すような考え方です。
<勉強はリビングで。後ろから見守る>
<子どもが手伝えるキッチンに>
<子ども部屋は広い何もないスペース>
<ギャラリーをつくり、子どもの活動をサポートする>
子どもとのつきあい方も、その年齢でも違ってきます。強制ではなく、子どもがどのように主体的に行動できるか?その環境づくりを親子の多層的なコミュニケーションを通じて、育む考え方です。
<片付けの工夫を考えさせる>
<質の良い睡眠時間の確保で学力が上がる>
<きれいにすると気持ちがいい感覚をやしなう>
自立を促す環境づくりをどのように整えるか?陰山氏は、「習慣」を重視しているように、生活のリズムをしっかりと身に付けるか?そこを重視しています。
こちらでは様々な部屋づくりや家具のアイデアも紹介しています。
すぐに実践できそうなアイデアもありますね。
今回紹介した「賢い子が育つ部屋づくり〜陰山英男先生が提案「子どもを賢くする部屋づくりのヒント」〜」の発行は、2010年です。少々時間は経っていますが、アイデア等々、基本的な子どもとのコミュニケーションや行動を誘発する考えに基いており、参考になると思います。建売やマンションでの対応も難しそうですが、家具等で幾つかは何とかなりそうです。ただアイデアだけ実践しても、恐らく空回りするでしょう。この著作の中にも、「どんな子どもになって欲しいか?」「どんな暮らしをしたいか?」「幸せとは何か?」を問うことが重要であり、マスコミや周囲の言動に振り回されるのではなく、「我が家ならではの幸せの基準」づくりが大切だと述べています。